緩和ケア 概要

診療・各部門

概要

緩和ケア病棟(平成86月開設)

概要

緩和ケア病棟は、がんや後天性免疫不全症候群による様々な身体的苦痛(痛み、吐き気、息苦しさなど)や精神的苦痛(気持ちのつらさ)などに対して症状緩和を行い、ご希望に沿ったケアや過ごし方を一緒に考えていく病棟です。

社会的苦痛(経済的なお困りごとや在宅介護のご不安)に対してはソーシャルワーカーが中心となり、高額療養費制度や介護保険申請などの各種手続きについてお知らせ致します。またカウンセラーによる訪室や日々のケアの際にご自身の人生やご家族への思いを語られる中で、スピリチュアルペインと呼ばれる「生きることや、命についての様々なつらさ」が和らぐことも、穏やかで大切な時間につながると考えております。

症状緩和が得られましたら退院支援部門と連携し、安心して在宅でお過ごしになれるよう在宅診療や療養環境づくりのお手伝いも致します。また、再入院を希望される場合は在宅診療の先生からご連絡をいただき、できるだけ早く御入院いただけるようご調整致します。

ご入院までの流れ:

現在ご通院・ご入院中の医療機関より当院医療連携室へ診療情報提供書をFAXでお送りいただき、緩和ケア外来(入院相談外来)へお越しいただく日をご連絡致します。

当日は約1時間半お時間をいただくため、ご同居または主にケアに当たられているご家族にお越しいただくようお願いしておりますが、ご体調やご希望により御本人も御同席いただけます(御本人も来院される場合は健康保険が適応されます)。医師・看護師・ソーシャルワーカーがそれぞれお困り事やご希望を伺い、病棟説明の際に今後の過ごし方やご入院のタイミングなどを一緒に考えます。

入院を希望される方は入退棟審査委員会にて入院必要度や優先順位を判定して入院日をお知らせいたしますが、速やかな入院・転院が必要と考えられる場合は入退棟審査委員会を経ず、外来時に入院日をお伝えできる場合もあります。また、まだ入院が必要ではない、または入院を希望されない方は「緩和ケア登録」となり、必要時主治医の先生からご連絡をいただいて入院日をご調整致します。

入退棟基準:

緩和ケア病棟では、以下の入退棟基準により入院をお受けしていますが、他の方のご迷惑になる場合はご退院いただくことがあります。

下記の方をお受けしております。

  • 医師により悪性腫瘍もしくは後天性免疫不全症候群と診断されている方。
  • ご本人、ご家族が病状を理解され、積極的治療(手術、放射線治療、化学療法)や免疫療法、補完代替療法を希望されない方。
  • 身体的(痛み・吐き気・呼吸困難など)、精神的(不眠・不安など)苦痛があり、ご本人、ご家族も緩和ケア病棟での医療を理解された上で入院を希望されている方。
  • ご本人の希望に応じて病状をお伝えすることをご家族が了承されている方。 
  • 症状が緩和された際は在宅療養へ移行する場合があることを了承されている方。
  • ご家族の疲労や体調不良のため、ご本人が1週間程度の入院を希望されている(レスパイト入院)方。

なお、下記の方はお受けしておりません。

  • 人工透析、人工呼吸器、血小板・赤血球輸血、生物学的製剤を希望されている場合。
  • 心電図モニターによる観察、急変時の延命・救命処置を希望される場合。
  • 入院の主な目的が介護の場合。
  • 無断外出・外泊など、ご本人の安全が損なわれる可能性がある場合。

また、下記の方は上記入院基準に則り、ご退院を検討することがあります。

  • ご本人、ご家族が退院を希望される場合。
  • 症状が緩和し、在宅緩和ケアが可能と判断される場合。
  • 手術、化学療法、放射線治療などの、症状緩和以外の治療を希望される場合。
  • ご本人やご家族の迷惑行為(暴言、暴行、各種ハラスメント)、火気使用など入院規則に反する行いや病院全体の安全が損なわれる場合

~いかなる場合も強制退院となり、警察の介入を依頼する場合もあります。

  • 他の方のケアの妨げとなる行為をされた場合(説明などを求めスタッフを長時間呼び留める場合など)。
  • 症状緩和以外に、治療を要する病態がある場合。
  • 抗がん剤による副作用が原因と考えられる場合。
  • 基本方針に対して患者さん、ご家族の協力が得られない場合。

お知らせ

2024/10/29 概要更新


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