*Aplastic or twig-like middle cerebral artery の病態解明のための後ろ向き観察研究について

Aplastic or twig-like middle cerebral artery の病態解明のための後ろ向き観察研究について
京都府立医科大学脳神経外科では、Aplastic or twig-like middle cerebral artery の患者さんを対象に画像所見や臨床症状の特徴を明らかにするための臨床研究を実施しており、JCHO 神戸中央病院脳神経外科も共同研究機関として参加しております。
実施にあたり京都府立医科大学及び各共同研究機関での医学倫理審査委員会の審査を受け、研究機関の長より適切な研究であると承認されています。
>> 研究の詳細はこちら(pdf)

研究の目的

 脳の血管には一定の個人差があり、珍しい形状や走行の血管を有することがあります。Aplastic or twig-like MCA (Ap/T-MCA)と呼ばれる網目状の構造の血管形態は脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)を引き起こすことが報告されております。しかし、Ap/T-MCAは報告が極めて少なく、なぜAp/T-MCA が生じるのか、なぜ脳卒中を引き起こすのか、十分に解明されていません。また、Ap/T-MCA はもやもや病などの脳血管の疾患と形態が類似しており、定まった診断基準もないため、別の疾患として診断がなされている可能性があります。Ap/T-MCA の画像所見や臨床症状の特徴を明らかにすることでAp/T-MCA の成因や脳卒中を引き起こす原因を追求し、新たな疾患として広く認知されることを目指します。

研究の方法

・対象となる方について
 2010 年1 月1 日から2018 年11 月30 日までの間に、京都府立医科大学附属病院および共同研究機関でもやもや病、片側もやもや病、類もやもや病、またそれらの疑いの診断を受けられた方を対象とします。

・研究期間
 医学倫理審査委員会承認後から2019 年6 月30 日

・方法
 京都府立医科大学附属病院において上記疾患で検査または治療目的に入院され、脳血管撮影(カテーテル検査、治療)を受けられた方の診療録(カルテ)、検査データ等より以下の情報を取得します。

・研究に用いる試料・情報について
 情報:カルテ番号、年齢、性別、病歴、臨床症状、画像検査所見(CT、MRI、脳血管撮影等)、治療歴等

・個人情報の取り扱いについて
 患者さんのカルテ情報をこの研究に使用する際は、氏名、生年月日などの患者さんを直ちに特定できる情報は削除し、研究用の番号を付けて取り扱います。患者さんと研究用の番号を結びつける対応表のファイルにはパスワードを設定し、インターネットに接続できないパソコンに保存します。また、この研究の成果を発表する場合にも、患者さんが特定できる情報を使用することはありません。
 なお、この研究で得られた情報は個人情報管理者(京都府立医科大学 脳神経機能再生外科学 南都昌孝)の責任の下、厳重な管理を行い、患者さんの情報などが漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。

・試料・情報の保存および二次利用について
 カルテから抽出した情報などは原則としてこの研究のために使用し、研究終了報告日から5 年又は研究結果の最終公表日から3 年又は論文等の発表から10 年のいずれか遅い日まで、京都府立医科大学 脳神経機能再生外科学 医局において学内講師 南都昌孝の下で保管し、研究用の番号等を削除し、廃棄します。
 保存した情報を用いて将来新たな研究を行う際には、前述の保管期間を超えて保管し、新たな研究を行う際の貴重な情報として利用させていただきたいと思います。新たな研究を行う際には改めてその研究計画を医学倫理審査委員会で審査し承認を得ます。

お問い合わせ先

 患者さんのご希望があれば参加してくださった方々の個人情報の保護や、研究の独創性の確保に支障が生じない範囲内で、研究計画及び実施方法についての資料を入手又は閲覧することができますので、希望される場合はお申し出下さい。また、情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、2019 年6 月30 日までに下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

(当院における連絡先)
 JCHO 神戸中央病院 脳神経外科
 職・氏名 部長・松本圭吾  電話:078-594-2211(医局)


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