*「内視鏡下脳内血腫除去術の周術期管理に関する研究」に関して

JCHO神戸中央病院脳神経外科では
「内視鏡下脳内血腫除去術の周術期管理に関する研究」
という臨床研究を行っております。(pdf

研究の主催機関

 JCHO神戸中央病院 脳神経外科

研究責任者

 古野優一(JCHO神戸中央病院・脳神経外科・医長)

研究の目的

 脳卒中の一つである脳内出血は高血圧などを原因として脳の中の細い血管が切れることにより血腫を形成し、脳機能を破壊して手足の麻痺や言語障害など重篤な後遺症を残す病気です。この脳内出血に対して頭に小さな穴を開けて、内視鏡で覗きながら血腫を取り除く「内視鏡下脳内血腫除去術」という手術方法があります。本邦で普及した脳外科領域の低侵襲手術一つです。比較的新しい手術方法であり発症してからいつ頃に手術を行うべきか、どのような麻酔方法を選択するべきか、手術後のドレンを留置をどうすべきかなど周術期の管理方法についてまだ一定の見解はありません。現状では施設間によって差異があります。本研究は当院での周術期管理、特に診断から手術を行うまでの時間と麻酔方法、術後管理などを後方視的に検討することにより周術期管理に重要な要素を抽出し、医療の質を向上させることを目的としています。

研究実施期間

 2021年5月1日から2026年3月31日まで実施予定です。

研究の対象となる患者さん

 2017年4月1日から2026年3月31日までに当院で内視鏡下脳内血腫除去術を行った患者さんを対象としています。

研究の方法

 対象となる患者さんのカルテ内容、頭部CTなどの画像データを収集して解析し、内視鏡下脳内血腫除去術の周術期管理がどのようになされてきたかを調査します。
(研究に使用させていただく臨床情報)
年齢、性別、抗血栓薬の内服の有無、出血素因、入院時GCS、診断日時(平日、休日、夜間など)、診斷後の症状悪化の有無、手術時期、診断から手術までの時間、手術時間、術後合併症の有無、麻酔方法、抜管のタイミング、術後合併症、術者、血腫の部位、血腫量、3ヶ月後の機能予後(mRS)、1年後の機能予後(mRS)等

個人情報等の取り扱い

 利用する臨床情報からはお名前、住所など、患者さんを直接同定できる個人情報は削除して(匿名化)、保管してます。また、研究成果は学会や学術雑誌で発表されますが、その際も患者さんを特定できる個人情報は利用しません。

試料および情報の取扱い

 収集された臨床情報は少なくとも研究終了を報告した日から5年を経過した日、又は研究結果の最終の公表について報告された日から3年を経過した日のいずれか遅い日までの期間、匿名化された状態で研究者のパソコンに保管した後、廃棄します。

本研究の実施に用いる資金

 本研究は過去カルテから収集した診療情報を解析する研究であり、費用がほとんどかからない研究です。今後、本研究を実施のための各種公的研究資金が獲得された場合は、それを用いて研究を実施する可能性があります。

利益相反

 本研究の実施においては、特定の営利団体からの資金提供や試薬等の無償提供などは受けておらず、研究組織全体に関して起こりうる利益相反はありません。利益相反(COI(シーオーアイ):Conflict of Interest)とは「主に経済的な利害関係によって公正かつ適正な判断が歪められてしまうこと、または、歪められているのではないかと疑われかねない事態」のことを指します。具体的には、製薬企業や医療機器メーカーから研究者へ提供される謝金や研究費、株式、サービス、知的所有権等がこれに当たります。このような経済的活動が、臨床研究の結果を特定の企業や個人にとって有利な方向に歪曲させる可能性を判断する必要があり、そのために利害関係を管理することが定められています。

お問い合わせ等について

<連絡先>
 JCHO神戸中央病院脳神経外科
 脳神経外科医長 古野優一
 TEL:078-594-2211 FAX:078-594-2244
 E-mail yfuruno@koto.kpu-m.ac.jp


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