当院における脳卒中と循環器病にたいする診療体制について
~ 脳卒中・循環器病対策基本法に沿った当院の体制 ~
我が国は世界のトップレベルの長寿社会であることはよく知られているところですが、課題としては平均寿命と健康寿命に男性で8.84年、女性で12.34年の差があり、その大きな差がご本人はもちろん支える家族や社会にとっても大きな負担となっていることです(図1)。その平均寿命と健康寿命に大きくかかわっているのが、脳卒中、循環器病といわれています。脳卒中・循環器病は、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら進行し、患者本人と家族を巻き込みながら生活の質を低下させると言われています(図2)。この脳卒中と循環器病を一括すると、データとしても①後期高齢者の死亡原因第1位、②65歳以上の介護原因の第1位 ➂医療費の第1位であることがわかっています。両疾患ともに予防から急性期治療が重要であることはもちろんですが、亜急性期・慢性期のリハビリテーションを含めた多職種介入によるチーム医療が必要な点も共通点が多いとされています。このことを鑑みて日本脳卒中学会と日本循環器学会が中心となり、「脳卒中と循環器病克服5か年計画」(2016年)の策定に続いて「脳卒中・循環器病対策基本法」(2018年)を成立させ、切れ目のない医療体制の構築を目指すことになりました。当院におきましても、「脳卒中と循環器病克服5か年計画」の一環として制度化された「一次脳卒中センター(Primary Stroke Center)」に認定され地域の急性期脳卒中を広く受け入れております。また、循環器病にたいしても心臓・血管部門と不整脈部門を擁した「循環器センター」を設置しており、地域での中心的な施設として診療活動を行っております。両センターの診療内容については、脳神経外科、循環器内科のページに詳述しておりますのでご覧いただければと思います。今後は「脳卒中センター」「循環器センター」は、ともに診療活動を更に活発にするとともに地域の医療スタッフの方々への研修、住民の皆様への啓発活動も広く行ってゆきたいと考えておりますのでどうぞよろしくお願い申し上げます。
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