診療・各部門
血液透析とは
血液透析(Hemodialysis:略称HD)は、現在もっとも広く行われている透析療法です。
血液透析は、血液を体外に取り出し、ダイアライザーと呼ばれる透析器(人工の膜)に通すことによって、血液中の不要な老廃物や水分を取り除いて血液を浄化し、きれいになった血液を再び体内に戻す療法です。
血液透析では、血液を連続的に取り出し、再び戻す必要があるため、簡単な手術によって、前腕の動脈と静脈を皮下でつなぎ合わせ、シャントと呼ばれる血液の取り出し・戻し口を作り、そこに針を刺して血液を循環させます。通常月に12~13回通院し、1回の透析に必要とする時間は4時間程になります。
機器・設備概要
・多用途透析用監視装置 DCS-27 ・ DCS-100NX 34台
・個人用透析装置 DBB-100NX 2台
・多人数用透析供給装置 DAB-50E 1台
・A粉末溶解装置 TP-AHI-R 1台
・B粉末溶解装置 TP-BHI-G 1台
・血液浄化装置 ACH-Σ 2台
透析液清浄化への取り組み
透析液清浄化とは
透析液は、人工透析療法には欠かせないものです。透析液と血液が半透膜を介して接することで、血液内の毒素の除去、電解質や酸、塩基バランスを適切に調節することが出来ます。
その透析液は、患者一人あたり120~150L/回が必要になります。私たちは、患者さんに安心安全な透析治療を受けてもらうために、透析液内に有害な物質が入らないよう、透析液の水質管理を行っています。その基準としては、透析医学会が示す「2016年版透析液水質基準」を清浄化の基準とし、管理を行っています。
- 生菌数・ET(エンドトキシン)測定(月1回)
- 透析機器や供給ラインの効果的な洗浄・消毒を行う為に次亜塩素酸ナトリウム・過酢酸洗浄を行うことによって配管劣化の低減・エンドトキシン濃度の低下を実現しています。
- 安全な透析液を供給する為、透析液浸透圧測定を行なっています。
- パックテストを用いて、残留塩素の測定(毎日)、残留過酢酸の測定(週1回)
- クリーンPONを用いてプライミングロートの洗浄を行なっています。(週1回)
- 微粒子濾過フィルターを設置(各透析装置及びA・B粉末溶解装置)
血液浄化療法関連
当院では、様々な疾患に対する血液浄化療法にも取り組んでいます。また、ICUにおけるCRRT(持続的腎代替療法)、SLED(長時間低効率血液透析)や、PMX-DHP(エンドトキシン吸着療法)もついても、技術的な側面からサポートをしています。
当院で可能な血液浄化療法
・単純血漿交換(PE)・二重膜濾過血漿交換(DFPP)・顆粒球除去(G-CAP)・白血球除去(L-CAP)
・直接血液吸着(DHP)・血漿吸着(PP)・腹水濾過濃縮再静注法(CART)
・セカンドオピニオン・予防接種外来・専門外来・各部門・関連施設・看護部・薬剤部
・健康管理センター・健康管理センター(ハーバーランド)・介護老人保健施設