*「高齢化地域における脳内出血の臨床像の変遷に関する研究」に関して

JCHO神戸中央病院脳神経外科では「高齢化地域における脳内出血の臨床像の変遷に関する研究」
という臨床研究を行っております。 (PDF)

研究の主催機関

 JCHO神戸中央病院 脳神経外科

研究責任者

 古野優一(JCHO神戸中央病院・脳神経外科・医長)

研究の目的

 脳内出血は脳卒中の一つであり、主に高血圧などを原因として脳の血管が破綻し、脳実質内に血腫をつくる病気です。脳内出血は突然の意識障害や片麻痺、言語障害などで発症し、重篤な後遺症を残す疾患です。致死的経過をたどるものもあります。脳内出血は発症部位による病型があり、これにより予後が異なり、好発年齢や発症様式も各々異なります。当院は地域中核病院であり、その担当地域は高齢化率が比較的高い地域にあたります。経年的に当地域の人口層が変化することに伴い、当院で治療を行う脳内出血の臨床像にも変化がでてきていると考えます。我々は高齢化を背景にこの地域で起こる脳内出血の臨床像がどのように変遷してきたかを明らかにするために本研究を行っています。

研究実施期間

 2019年11月1日から2020年10月31日まで実施予定です。研究実施期間は、今後の研究の進捗に応じて、延長される可能性があります。

研究の対象となる患者さん

① 2009年1月1日から2018年12月31日までに当院で脳内出血に対する治療を行った患者さん547例を対象としています。

研究の方法

 対象となる患者さんのカルテ、頭部CTなどの画像データを収集して解析し、この10年間で脳内出血の臨床像がどのように変化してきたを調査します。

(研究に使用させていただく臨床情報)
基本情報(年齢、性別、脳内出血の発生部位)
治療内容、手術の有無、その後の経過
退院先、退院時のmRS、3ヶ月後のmRS

個人情報等の取り扱い

 利用する臨床情報からはお名前、住所など、患者さんを直接同定できる個人情報は削除して(匿名化)、保管してます。また、研究成果は学会や学術雑誌で発表されますが、その際も患者さんを特定できる個人情報は利用しません。

試料および情報の取扱い

 収集された臨床情報は少なくとも研究終了を報告した日から5年を経過した日、又は研究結果の最終の公表について報告された日から3年を経過した日のいずれか遅い日までの期間、匿名化された状態で研究者のパソコンに保管した後、廃棄します。

本研究の実施に用いる資金

 本研究は過去カルテから収集した診療情報を解析する研究であり、費用がほとんどかからない研究です。今後、本研究を実施のための各種公的研究資金が獲得された場合は、それを用いて研究を実施する可能性があります

利益相反

 本研究の実施においては、特定の営利団体からの資金提供や試薬等の無償提供などは受けておらず、研究組織全体に関して起こりうる利益相反はありません。利益相反(COI(シーオーアイ):Conflict of Interest)とは「主に経済的な利害関係によって公正かつ適正な判断が歪められてしまうこと、または、歪められているのではないかと疑われかねない事態」のことを指します。具体的には、製薬企業や医療機器メーカーから研究者へ提供される謝金や研究費、株式、サービス、知的所有権等がこれに当たります。このような経済的活動が、臨床研究の結果を特定の企業や個人にとって有利な方向に歪曲させる可能性を判断する必要があり、そのために利害関係を管理することが定められています。

お問い合わせ等について

<連絡先>
 JCHO神戸中央病院脳神経外科
 脳神経外科医長 古野優一
 TEL:078-594-2211 FAX:078-594-2244


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